■ 肝細胞癌 ■

■ 肝細胞癌

 肝臓には様々な腫瘍が発生します。肝細胞癌は、肝臓でみられる悪性腫瘍のひとつです。 肝細胞癌の特徴として、巨大化していたとしても、手術が可能な場合がある点です。
 血液検査において異常が重度にみられたとしても、手術可能かどうかという点については別の話になります。

■ 検査

 肝臓の腫瘍の検査で最も重要なものがエコー検査またはCT検査です。 エコー検査を行うことで、肝臓のどこに腫瘍が発生しているのか、そして腫瘍の広がった範囲がわかります。 広がった範囲により手術可能な状態なのかどうかがまず判断されます。これについてはレントゲンや触診では一切わかりません。

 6秒あたりから中心部にみられるボコボコとしたものが肝細胞癌です。
 そして次に判断すべきなものが肝細胞系腫瘍なのかどうかであり、細胞検査が必要です。 細胞検査により肝細胞系の腫瘍であれば手術を積極的に考えるべきです。
 もちろん、一般状態や転移のチェックを行うために癌治療に関するスクリーニング検査は行います。 腫瘍マーカーであるαフェトプロテインなどをチェックするのも一つの手段ではありますが、 検査したからといって治療や診断に影響が出るわけではないので希望が無い限りは当院では行っておりません。

■ 治療

 肝細胞癌は抗がん剤が基本的に十分な効果が期待できないため、手術での治療になります。 肝臓の血管走行や胆管の走行に関する解剖学的な知識や止血、麻酔などに関する熟練の腕が必要になります。 大きな血管に浸潤をしているケースを除き、特殊な機器が必要であるケースは少ないです。
 肝細胞癌の手術は大きさよりも、発見したらいかに早期に手術をするかが重要であり、早期の手術では危険度は低くなります。
 術後にきちんと病理組織検査を行い、腫瘍の種類の特定や浸潤を確認することが重要です。

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