TEL.048-839-5704
〒336-0032 埼玉県さいたま市南区四谷3-7-5
![]() |
椎間板ヘルニアは、変性した椎間板が本来ある場所から脊柱管へと飛び出てしまって、脊髄神経を圧迫した状態です。 椎間板が変性して柔らかくならない限りは通常であれば飛び出ることはありません。椎間板が変性しやすい犬種であるMダックスの飼育頭数が減ってきた現代では椎間板ヘルニアと診断する機会が減ってきました。一方特に頸部で起こる椎間板ヘルニアがMダックス以外で増えてきています。 腰部のヘルニアは9割が手術せずに安静にすることで生活に支障ないレベルで治癒します。一方頸部の椎間板ヘルニアは腰に比べて激しい痛みを伴いますので、コルセットを装着したり手術になるケースが多いです。 |
![]() |
椎間板ヘルニアの検査は症状からそのグレード分けを行う事と画像診断が重要です。レントゲンでもある程度は推測できますが、確定診断にはMRI撮影が重要です。![]() これは頸部で起こした椎間板ヘルニアのMRI撮影画像です。当院ではMRI撮影が行えないために、近所の画像診断センターにて撮影を行ってもらいます。非常に高価な検査なので手術をする際にMRI撮影を行う事をおすすめします。 |
![]() |
手術は主に2種類あります。腰部で行う片側椎弓切除術、そして頸部で行うベントラルスロットがあります。2つとも脊髄の圧迫を除去する手術です。![]() こちらはベントラルスロットを行った時の写真です。頸部椎間板ヘルニアは時間が経つと血管が発達し、手術時に出血が多くみられます。よって止血に時間がかかるために手術時間が長くなる事が多いです。 脊髄がドミノ倒し状に隣の脊髄神経が虚血性壊死を起こす脊髄軟化症というものがあります。かつては手の施しようがなく、安楽死をしていました。現代では広範囲の椎弓切除を行い脊髄神経の硬膜を切開することで命が助かるケースが出てきました。大手術が必要になります。 |